第9話 「動き出した時間」

*二度目の恋 君に逢いたくて…第9話



「頼む!代わって!」
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「無理!」キッパリ!



「何でだよ?いいだろ?お前はどうせ暇だろうが」
「忙しいから無理」
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「何が忙しんだよ!麗華とも別れたんだろ!なら暇だろってば!」
「俺も色々と忙しんだよっ」



「だから何が忙しんだよ?その色々とやらを言ってみろよ?」
「えーと…それはだな…」
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「ほら、なんもねーだろ?」
「あるのっ」



「えーとだな……。あ、そうそう、歯医者の予約…………ゴニョ…とかがある…」
「は?」
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「お、うまいね~ゴルゴ君。引っ掛けたの?は?と歯を?さすが!」
「そう?…って、そうじゃなくて!」



「お前は虫歯なんか一本もねーだろ!なんで歯医者なんだよ!」
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「今日は検診だもんっ」



「だもんって…検診なんか違う日にいくらでも変えられんだろうよ!」
「わ~ゴルゴ君、凄い顔。とっても素敵よ~」
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「からかってんなよ!」
「だから無理なもんは無理なの!検診は一年も前に予約したんだ!絶対に無理!」



「一年も前に検診の予約するやつなんか聞いた事ねーよ!」
「ここにいる。さ~てと、来年の予約もして来なくっちゃな~」
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「バッカじゃねーの?」
「お前も もう出た方がいんじゃねーのか?早く来いって言われてんだろ?監督にどやされるぜ?」



「ったく!分かったよ!ちくしょう…せっかくこのみちゃんとデートだったのによ…。
しかもなんで朝からなんだよ…」ブツブツ…
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「行ってらっしゃ~い♪」



(今日は天気がいいな~。お友達でも呼んでプールで遊ぶってのもいいかも?)ニンマリ
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(例えばローリーとか…このみちゃん…とか呼んだり?)←歯医者は?



「電話、誰から?」
「ゴルゴさんよ。今日急な用事でダメになったんだって」
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「へえ~」
「何よ?」



「ちょっとだけホッとしてるとか?」
「何で?」
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「だって亮さんを裏切るようで心が痛むわ~って感じで?」
「なに言ってるのよ…」



「ま、いいわ。じゃやっぱり私と映画に行く?」
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「そうね、行こうか?せっかくのお休みだしね」



「沙織も誘おっか?たまには女同士だけでさ。このみ、沙織のとこ行こうよ」
「沙織ちゃん?だけど確か今日はお父様のお誕生日パーティーって言ってたよ?」
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「あ~そう言えばなんか言ってたね。しゃーない、たまには二人でデートでもするか」
「そうね」



ツルルルルル♪
ツルルルルル♪



「誰?」
「うん…。…亮さん…みたい…」
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「ヒュ~♪」
「なに?そのヒュ~は?」



「別に。たんなるヒュ~よ。出ないの?」
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「出るよ…」



カチ…
「はい…こんにちわ…」
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「あ…この間はご馳走様でした…」
「え?今日ですか?…あ、いえ!…でも私はこれからローリーとふたりで映画を…」



「はい、そうなんですよ、たまには女同士でデートでもと思って映画でも…」
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「ええ、映画なんてずっと見てなかったから、見たい映画がたくさ…」



バクッ!
「はいはい、ローリーで~す♪」
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「ちょっ…ローリー!」



「ええ、ええ、暇ですよ~~!全然暇です!」
「え~!いんですか?もちろんお伺いします!」
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「え?プールに?わ~楽しみ!ええ、水着を持参で行きます!」
「はい、はい、ではすぐに出ますんで♪」



カチ
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「なにすんのよっ!」



「あのね、亮さんが家に遊びにおいでって。これから行こう。映画はまた今度ね」
「って、何勝手に決めてんのよ!」
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「プールもあるんだって。こうしちゃいられないわ!水着をすぐに用意しないと!」
「だから…」



「さ!用意して来よ~っと!あんたも水着を用意しなね。じゃすぐに着替えて来るから待ってて!」
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「もう!ローリー!」



「って…え?水着?」
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「嘘…。マジで?」



―亮の自宅―



「ローリー…やっぱずうずうしくない?」
「亮さんから誘ってくれたのよ?なんにもずうずうしくないじゃんっ」
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「でもさ…」
「あんたは気にし過ぎなのよ!いいから行くわよ。それにしてもデカい家ね」
そう言いながら、ローリーは玄関のチャイムを鳴らした。



ピンポン~♪



「いらっしゃいませ。このみ様にローリー様ですね」
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「ようこそおいで下さいました。亮様がお待ちしています」



「どうぞこちらへ」
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ヒソ…うわ…このみ…この人ってひつじじゃない?
それを言うならしつじ!って、そんなベタなギャグやらすな!



(ぷっ! クスクスクス…
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ヒソ…ほらっ笑われちゃったじゃないっ
なによっちょっと間違えただけでしょっ



「亮様、このみ様とローリー様がお見えです」
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「おー!こっちこっち!」



「亮さん、こんにちわ~♪ 今日はお誘い、ありがとうございます♪」
「俺の方こそ悪かったな。映画に行くつもりだったんだろ?」
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「ああ、あんなの別にいいんです!それにしてもすっごく素敵なお住まいですね~。
さっそくですがプールに入ってもいいですか?」
「どうぞどうぞ。着替えは向こうの部屋でしておいで」



「こ、こんにちわ…」
「よ!」
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「君も着替えてきたら?」
「や、私は…その…」



「水着、持って来なかった?」
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「そ、そうじゃなくて…」



「亮さん!このみったら亮さんに水着姿を見られるのが恥ずかしいんですよ~」
「ローリー!」
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「俺に見られるのが?じゃ目隠しでもしてようか?」
「べ、別に亮さんだからって訳じゃなくて…」



「いいから行くよ!」
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「もうローリーったら、余計な事言わないでよ!」



―10分後―



「早くおいでって」
「でも…」
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「いいからっ」
「あ…」



「お待たせ~♪ どうですか?」
「これはこれは♪ 最高にセクシー」
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「これで亮さんを悩殺しようと思いまして♪」
「ははっ」



「あの…」
「君も…最高にセクシー……」
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「わ、私はローリーのようにスタイルがあんましよくないから……」
「そう…?」



(見てる見てる…。て言うか私は目に入んないってか?)
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(こんな水着を選らんだ私はいったい…)



「あ、あの…じゃプールに入りますね!」
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「あ、ああ…」



「………」
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(失敗した…。プールなんて言うんじゃなかった…。
俺も今すぐにプールに飛び込まないと大変な事になりそう…)
 


(ズボンがきっつー…って、俺は飢えた狼か!)
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(てか何なんだよ!この間から!)



― プール ―



「もう!亮さん!」
「ははっ!」
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「お返ししちゃいます!」
「うわっ!てめー鼻に入っただろ!」



「ぷっ!亮さんが先にやったんだも~ん♪」
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「このやろ~~!」



「あははははは」
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「クスクスクス!」



「…って言うか」
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「ローリー、つまんな~い…」



― 昼食 ―




「わ~凄いご馳走♪ローリー~感激~」
「カイルは料理が上手で何でも器用に作るんだ。ずっと泳いでたからオレもさすがに腹が減ったよ」
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(そりゃ~亮さんとこのみはお腹がすいてるでしょうよ…。二人だけ! で
あはは、うふふって楽しそうにず~っと泳いでたんだから)



「そう言えば亮さんってサングラスは外さないんですか?」
「俺?外すよ。時と場合によって」
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「え?なんか意味深な発言!例えばどこでですか?」



「例えば…ベットの中……とか?」
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「わ~お~♪」



ドキッ…
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(な、なんでドキッとしてんのよ…)



「ね、このみ、聞いた?ベットの中では外すんだって!」
「き、聞いてるよ…」
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「なんだか意味深ね~!」
「冗談だよ(笑)」



「午後は昼寝でもする?夕飯も食ってけばいいじゃん」
「わ!いんですか!」
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「いいよ。俺もどうせ暇だし」←だから歯医者は?
「ラッキー♪」



― 午後 ―



「グウ~」
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「Z Z Z Z Z…」



「ローリーったらぐっすり眠っちゃってる」
「だな。君は?疲れた?」
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「いいえ、私はまだ大丈夫です♪久しぶりに泳いだから凄く気持ちがよかった!」
「そっか、よかった」



「絵の方はどう?」
「最近はあまり進んでません。この間のコンテストに落ちたのが効いたのかも?」
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「ショックだった?」
「はい…ちょっぴり自信があったから…。けどそう簡単には行かないって事がよ~く分かりました」



「そんなもんだよ。すぐに手に入れられないから人は追いかけるのさ」
「そっか…そうですよね…。簡単に手に入ったら私も追いかけるのをやめたかも知れません」
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「だろ?けどいつかは報われる時が必ず来る。それを信じて突き進む事が大事なんじゃないかな」



「わ~なんだか勇気が湧いて来ました!やる気が出て来ました!」
「その調子だ(笑)」
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「やっぱり持つべきは頼りになるお兄ちゃんですねっ」



ピクリ
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(お兄ちゃん…?)



「…このみちゃんはこっちに来て彼氏は?」
「いました…」
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「へえ…いたんだ…」
「ええ、いました。一応(笑)」



「で、今はその人とは?」
「この間振られました。つい最近です。さすがにちょっと落ち込んだかな…」
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「落ち込む…?なんで?まだ惚れてるから…とか?」
「正直まだ分かりません…。振られてからそんなに経ってないし…」



「…どんな奴?」
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「え?」
「そいつ。どんな奴?(誰か俺の舌を止めてくれ!)」



「えと…普通のサラリーマンです。でも凄く優秀な人でした。
将来は出世コース間違いなしの人です。それにとっても素敵な人でしたよ」
「それはそれは…。で、どれくらい付き合ったの?(だから俺の舌は何言ってんだよ!)」
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「一年ぐらいです」
「一年…」



(という事はキスは当然…体も?体も許した?)
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(この体を?その男に組み敷かれて?)



(彼女はどんな顔してその男に抱かれたんだ?声は?どんな声を洩らしたんだ?)
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亮はそう思ったとたん、とてつもない嫉妬感に襲われた。
本当にどうかしている。昔の男に妬くなんて!



(妬く?俺…妬いてる?)
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(嫉妬?)



スクっ
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「シャワー浴びて来る」
「あ…はい…」



彼はそういい終えると、急くようにその場を離れた。
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妬いてる?俺は妬いてる…。



この間からのモヤモヤはこれだ…。信じられない…。
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生まれてからこのかた、リンダ以外の女に嫉妬なんて感情は抱いた事なんてなかった。
一度も。



俺は彼女に惹かれてるのか…?
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きっとそうだ…。俺は彼女に惹かれてる…。
その証拠に、俺は今すぐにその素敵な男とやらをぶん殴りたい!



「なんて事だ…。」
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(もう二度と人を愛する事はないだろうと思ってた俺に、そんな感情がまだ残ってたなんて…」



― 夕方 ―



「亮さん、私帰りますね」
「え?夕飯は?」
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「いえ、家に帰ってから食べます。今度またご馳走になりに来ますので」
「って…このみちゃんは?」



「ああ、寝てます」
「あ?」
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「水着を着たまま寝ちゃってますよ。置いて行きますので後はよろしく」
「よろしくって…」



「今夜は泊まらせてあげたらいいじゃないですか」
「簡単に言うね…」
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「亮さん…」
「ん?」



「この借りは大きいですよ?」
「って…何が?」
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「私が知らないとでも思ってるんですか?亮さんのこのみを見る目、普通じゃないです。
気づかないのはゴルゴのバカぐらいのもんですって」



「亮さんの過去に何があったか、少し聞きました。余計な事かも知れませんが…
でももう動き出してもいんじゃないですか?」
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「って言うかもう動き出してますよね?」



「動き出してる…?」
「ええ、動き出してます。
本当は亮さんも気づいてるんじゃないですか?亮さんはこのみに惹かれてます」
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「そんな風に見えた…?」
「ええ、見えました」



「だって亮さんはゴルゴに嫉妬してたもの♪」
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「恋の第一歩は嫉妬からですよ♪」



「では私はこれで。ご馳走様でした~♪」
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「………」



「俺ってそんなにバレバレだった?」
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「マジで?…」



「亮様…このみ様をいかがいたしましょうか?あのままではお風邪をひいてしまわれます」
「あ、ああ…」
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「客室のベットへお移しいたしましょうか?」
「そうだな…客室に…」



「はい、かしこましました。ではすぐにご用意してお移しいたします」
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「ああ…悪い…」



(動き出してる…。確かに動き出してる…。
惹かれてるなんてもんじゃない。俺はすでに彼女に惚れてる…)
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「俺は…」



「待って!」
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「待ってくれ…」



「はい?」
「俺が運ぶ…」
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「え…」
「俺が彼女を運ぶから…」



「かしこまりました。では私は客室の用意をしておきますので」
「いや…客室の用意はいい」
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「と言いますと?客室以外のどこへ?」



「俺のベットへ…」
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「俺のベットへ運ぶからいい」



「はい、かしこまりました」
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と、カイルは何食わぬ顔で微笑んだ。





続き、第10話へ 「切ない夜を乗り越えて…」
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