第14話 「君に恋してる…(前編)」

*二度目の恋 君に逢いたくて…第14話



何故かゴルゴとデートの約束をしてしまったこのみ。私は本当に何をやっているのだろう。
だけどムカついたのだ。亮がローリーとデートするなんて…
そんなの…あったまくる!



「亮さんのバカ…。何よ…何よ…」
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(だけど本当は分かってる…。もっとバカなのは私だ…)



「私って最低…」
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と、このみは憂鬱そうにため息をついた。



―数日後―



ツルルルルル♪
ツルルルルル♪
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(出ない…。なんで出ないんだよ…)



あれから亮から何度も電話がかかって来ていた。
そのたびにこのみは電話をジッと睨みつけ、電話のベルをシカトした。
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だって電話に出たら訳の分からない事を言いそうで怖かった。
醜い嫉妬でギラギラと心を燃やしてるなんて知られたくない。



そして今となってはリンダに嫉妬してるのかローリーに嫉妬してるのか、
自分でもよく分からなくなっていた。
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だけど、つい考え込んでしまうのだ。
亮が違う女性を腕に抱くなんて……そんなの…考えたくない!



ツルルルル♪
ツルルルル♪



「また亮さん…?違う…リンダからだ…」
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そして、電話は亮からだけじゃない、リンダからも電話が入っていた。
もちろん、その電話にも今は出たくない。



リンダ、ごめん…。リンダは何も悪くないしこんなのは私らしくない。そんなの分かってるけど…
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「ごめん…。…ごめんね、リンダ…」



恋は人を綺麗にすると言うけれど、私はその逆だ…。
どんどん醜くなって行くみたい。
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亮に恋をすればする程、周りが見えなくなって行くような気がする。



「亮さんがあんなに素敵じゃなければよかったのに…」
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「私が……もう少し綺麗でセクシーであればよかったのに…」



カチ
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「………」



カチャ
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「あーシャワー浴びたらサッパリした~」



「どうした?」
「うん…このみが電話に出ないのよ…。昨日もかけたんだけどさ…。おかしいな…。
不在着信で分かってるはずなんだけどな…」
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「忙しんだろ?」
「でも…前は着信を残すとすぐにかけてよこしてたのに…」



「このみちゃんにも色々とあんだろうよ。また絵のコンクールで忙しいんじゃねーのか?」
「そっかな…。そうかもね…」
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「それよりリンダちゃ~ん。子作りしようぜ♪ 今日あたり出来そうじゃね?」
「昨日もそんな事言ってなかった?って言うかまだ昼間だよ?」



「いいじゃん、いいじゃん♪俺達は夫婦なんだからぁ~♪昼間だろうと夜中だろうと朝だろうと♪」
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「エロいっ」
「だから何度も言わせるなっ。俺はエロい!」キッパリ



「リンダちゃん、早くいらっしゃい」
「まじで…?」
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「早くおいで!」
「もう…しょうがないな~」



「カーテン閉めるから待ってて!」
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と、真昼間から子作りに励もうとするジーンとリンダであった。



カチャ
「わ~暗い顔」
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「ローリー…」



「何その顔。最悪ね」
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「な、何よ…。って言うか何勝手に入って来てんのよ!ノックぐらいしたらどうなの!
ここは私の部屋なんだからね!」



「何怒ってんの?」
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「べ、別に怒ってないわよ…」



(あーもう…!
ローリーにあたってもしょうがないのに…!でも口が勝手にぺらぺらと動きだすんだもん…)
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(ぷぷっ…妬いてる妬いてる!このみがこんなに感情をあらわにするなんてね…。
これはいよいよ本物だな…。ゴルゴ…ご愁傷様♪)
と、ニヤリ。



「明日はいよいよ亮さんとのデートだわ~♪何着て行こうかな?」
「好きにすれば…」
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「そうね…じゃ…超ミニスカートでも履いて~胸も露出して~んで悩殺作戦ね♪」



(悩殺作戦…?)
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(って……どんな風に…?)



「妬ける?」
「え…」
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「妬けるでしょ?」



「や、妬けないわよ!な、なんで私が…」
「ふ~ん、へえ~、ほ~」
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「なによ!」
「別に~」



「そ、それに私も明日はデートだし…」
「はい?」
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「私もデートなの…」
「って…誰と?」



ゴニョ……ゴ、ゴルゴさん…と…
「はあ?ゴルゴ?なんでゴルゴ?」
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「い、いいじゃん…」
「いいじゃんって…ったく…」



「あーもう!何やってんのよ!」
「な、なに怒ってんのよ…」
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「怒りたくもなるわよ!」
「ロ、ローリー…恐い…」



(恐いじゃないわよ!それじゃ私の作戦はうまくいかないじゃない!
このみが怒ってかけつけて来るはずだったのに)
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(ゴルゴも余計な事しやがって…)



「で、どこ行くわけ?」
「え…」
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「デートなんでしょ?」
「べ、別にどこだっていいでしょ?ローリーには関係ないもんっ…」



「いいじゃん、教えてくれたって」
「…え、映画よ…」
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「映画?」
「そ、そうよ…文句ある?」



「ふ~ん…。もしかして(当然)5時からのやつ?」
「べ、別にローリーに言う必要ないじゃんっ」
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(…はは~ん…あてつけのデートって訳ね。しかも私達と一緒の映画…。
と言う事は当然、映画館の前に現れるわね…。やる事がおこちゃまだっつーの)



「ま、いいわ。じゃ明日の用意でもしよ~っと♪ じゃねん」
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(なによ…)



― 翌日 ―



「亮さ~~ん♪」
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「おう!」



「すみません、わざわざ出て来てもらっちゃって」
「いやいや、この間のお礼をしろと言われたら来ざるを得ないだろ?(笑)」
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「だけど今日のお礼もしてもらわなくちゃならないかも?」
「は?」



「いえいえ、じゃとりあえず映画でも見ましょうか?」
「いいけど…って言うかなんで映画?飯とかそんなんじゃなくていいの?」
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「ええ、いいんです。ちょうど見たかったし。行きましょうよ」
「あ、ああ…分かった…」



(って…このみちゃんはマジ来ないんだ…)
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(やっぱりゴルゴと一緒か…)



(このみ達はもう映画館の中かな?ふ・ふ・ふ…映画が終わった時が楽しみだわ~♪)
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パタン



一方、このみとゴルゴはローリー達が映画館の中に入ったすぐ後に到着した。
このみは二人がいるのかとキョロキョロと辺りを見回したが二人はいない。
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(この映画館の前よね…)



「どうしたの?なんかソワソワしてない?」
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「あ、いや、別にその…」



「そう?じゃもう始まるから入ろうか?」
「はい…」
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「いや~嬉しいな~このみちゃんと映画なんて♪俺さ、昨日眠れなくさ~
今朝なんて5時起きだよ?スゲ~興奮して目が冷めちゃった♪」
「5、5時…ですか…?」



「なんか嬉しくてさ!
しかもさ、約束は夕方の5時なのに、そんなに早くから起きてバカだよな、俺(笑)」←ほんとバカ
「そんな…」
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「明日は俺、試合も休みなんだ。だからのんびりしようぜ」
「ええ…」



(どうしよう…。私…ひどい事してる…。ゴルゴさんに凄くひどい事してる…)
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(やっぱりこんな事しなきゃよかった…。
ゴルゴさんに失礼だわ。ちゃんと言った方がいいよね…ちゃんと言って断らなきゃ…)



「あの…ゴルゴさん…」
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「っともう始まっちゃう。行こうぜ!」
「あ…………はい…」



(ふ・ふ・ふ…どさくさにまぎれて手でも握っちゃう?ちょうど恋愛映画だし…。
ウルっとしてるところにギュッとすれば…)
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(うわ~すごーく刺激的♪)



― 2時間後 ―



パタン
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「………」ウルっ…



(やっべ…つい感動しちまった…。俺とした事が…)
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(しっかしあれはねーよな。死んはずの主人公の男が最後の最後に現れるなんてよ…
そんなの反則だろーが…。ちくしょう…泣けるぜ…)



(はっ…!……泣いてばっかで手も握らなかった…)
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(俺の…バカッ)



(結局映画までご馳走になっちゃった…。何やってんのよ、もう…)
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(だけど本当にこんな事してちゃダメだ。ちゃんと言おう…。もうデートは出来ないってちゃんと…)



「や、やっぱ女の子が好きそうな感じだったな~。男はそうでもねーけど、
でもああ言うのって女の子は感動するんだろうな~バリバリの恋愛ものだったし」
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「特に最後のところ。俺はぜってー生きて帰って来ると思ったぜ!
んで案の定だったから笑った笑った!もうプーってなもんよ(笑)」←泣いたくせに。



「君もやっぱ感動した?」
「あ…はい…(どうしよう…ほとんど見てなかった…)」
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「このみちゃんは恋愛ものとか好きなんだ?」
「え…ええ…まあ……」



「普段、恋愛ものなんてあんま見ないけど、ま、ちょっとは楽しかったな~
あ、でも俺はこのみちゃんと一緒ならなんでも楽しいけどぉ~♪」
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「この意味分かる?ね、分かる?」



「わ、分かる……かも?」
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(マズイ…。早く言わなきゃ!)



「さ~てと、…飯…食いに行こうか…?」
「え…」
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「あの…俺さ…すっごく素敵なレストランに予約入れたんだ…。は、腹も減ったしさ…だからその…」
「あの…ゴルゴさん…」



「ん?」
「あの…(さあ言うのよ!)」
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(でもなんて言うの?私は亮さんが好きって?だから今日のデートはあてつけですって?
そんな失礼な事をどうやって言ったらいいの?でも全部本当の事だわ…)



ちょうどその時、亮とローリーが反対側のドアから出て来ていた。



「なんか腹減ったな~。飯でも食いに行くか?」
「ええ…」
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「しっかしベタな恋愛ものだったな~。俺、途中寝ちまったかも?」



「………」
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(やば…感動しちゃった。まさか最後にあの男が帰って来るなんて。
てっきり死んだと思ってたのに…。あんなのってないわよ…。もう…泣かせるじゃない…)



「ゴルゴさん…あの…私…」
「何?」
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「え、ええ…その…」



(もしかして愛の告白?ぜってーそうだ。あんなにモジモジしちゃって)
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(そんな事、女の子から言わせる訳にはいかねーぜ!よーし、ここは一発男らしく…!)



「こ、このみちゃん…」
「え?」
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「あの…俺さ…あの…ほ、ほんとはレストランで言おうとしてたんだけどさ…
あの…俺…俺君の事…その…す…好き…」



「ゴルゴじゃん!」
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「あ?」



「な~にやってんの?」
「なにって……」
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「このみも一緒じゃん♪ 偶然ね~」
「…って…え?亮も一緒?って言うかお前こそ何してんだよ?」



「ちょっと!お前って言うのやめてよ!私はあんたの女でも何でもないんだからね!」
「当たり前だ、バーカ!」
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「バカですって…?この間たんまりとご馳走してやったの覚えてないの?
そんなに言うんなら今すぐあの時の酒を出しなさいよ!」
「出すってお前な…。出せるわけねーだろ!」



「よう…」
「亮さん…」
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「…デートなんだって?」
「……はい…」



「りょ、亮さんこそデートなんですってね?」
「ああ、そうだけど?君と一緒。俺もデートさ。なんで?」
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「いえ、別に…」
「ふ~ん…」



(やっぱりデートなんだ…。何よ…何よっ…!)
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(クッソ~!まさか映画館の中でキスとかされてねーよな?
もしそうなら……あのろくでなしをぶちのめすっ)



「ね、せっかく会ったんだしさ、一緒にご飯食べに行こうよ」
「やだね」
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「むっ。何がやだねよ。いいから行くのよ」
「なんでお前らと行かなきゃなんねんだよっ!俺はこれからこのみちゃんとレストランに行くのっ!」



「どこのレストラン?」
「教えない」
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「いいじゃん、教えてよ~。あ、分かった!あそこでしょ?
最近出来た若者に人気のレストラン!単純な男はだいたいそこに予約すんのよね~」



「違うよ!バーカ!俺が予約したのは町の外れの湖に面したしっとりしたレストランだ!
んな単純なデートコース選ぶかっつーのっ!」
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「あ、そこね。じゃ私達もそこに行くぅ~」



「はっ…」
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(俺って……ほんっとバカ…)



(バカな奴。ローリーにかかったら赤ん坊だな…って…
ローリー、ひょっとしてこいつらがここに来んの知ってた?確信犯?)
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(借りが高くつきそう…)



(嘘…これからみんなで…?)
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(なんか変な事になって来ちゃった…)



「さ、行くよ!」
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(バカな男!あまりにも単純過ぎて憎めないわ~)



と、それぞれの思いが空に舞い、夜は更けて行く。





続き、第15話へ 「君に恋してる…(後編)」
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