第26話 「悪魔の囁き」

*二度目の恋 君に逢いたくて…第26話



― 数日後 ―
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小児科病院
 


カチャ
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「ルビー♪」



「あ!亮お兄ちゃんだ!」
「おいおい、ずいぶんと元気だな~」
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「ルビーね、ずっといい子にしてたからすぐに元気になったのよ!」
「そうか(笑)」



「お兄ちゃんたら全然来てくれないだもん!顔を忘れそうになっちゃったわよ!」
「悪い悪い(笑)」
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「ところで今日は紹介したいお姉さんを連れて来たんだけどな~」
「お兄ちゃんの後ろにいる人?」



「そう、ルビーに紹介したくってさ」
「誰?」
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「さて、誰でしょう?」
「お兄ちゃんのお友達?」



「はずれ」
「じゃチームのマネージャーさん?」
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「それも違う(笑)」
「え~誰かな~」



「あ、分かった!お兄ちゃんの新しい家政婦さんでしょ?」
「こらこら、家政婦をルビーに紹介してどうすんだよ(笑)」
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「彼女はね、俺の恋人。&未来のお嫁さん。どうだ、凄いだろ?」



「えーーーー!おっどろき~!」
「何でだよ?(笑)」
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「だって!パパが、亮お兄ちゃんはモテるけど恋人が出来ないんだよって言ってたもん!
だからルビーが大きくなったら恋人になってあげようと思ってたのに~~」



「それはそれは(笑)残念だな~」
「私は残念じゃないも~ん」
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「こいつ~(笑)」



「こんにちわ♪ 私はルビーって言うの、よろしくね♪」
クスクス…よろしくね。私はこのみよ」
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「わ~可愛い人ね~」
「え?」



「すっごく可愛いわ!お兄ちゃんにはもったいないぐらい!」
「そう?(笑)」
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「でもよかった!お兄ちゃんに恋人が出来て♪ これで私の肩の荷も降りたって感じよ!」
「おい、ルビー!どう言う意味だよ?(笑)」



「あのね、ルビーね、お兄ちゃんが大好きだけど、恋人にはちょっとって思ってたの。
だって年が離れ過ぎてるでしょ?やっぱり恋人は若くなくっちゃ!だからよかったわ!」
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「ぷっ!」



「な?ませてるだろ?」
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「うん(笑)」



「ね、お姉ちゃん、私の宝物を見せてあげよっか?」
「わ~いいの?」
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「いいわよ。特別なんだから!」
「ありがとう(笑)」



「俺、ちょっと監督のとこに行って来るから」
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「分かったわ。私は特別な宝物を見せてもらってるから♪」



カチャ…
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(ルビー…元気になってよかったな…)



(後はドナーさえ出れば…)
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(大丈夫だ…あんなに元気なんだ。ルビー…もう少し頑張ってくれな…)



「あなた…」
「ん…?」
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「あの子…これからどうなるんでしょう…」
「もちろん大丈夫さ…」



「そんな事言って…ルビーの手術代はどうするつもりなんですか…」
「俺がなんとかするよ…お前は心配しなくていいから…」
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「でも!チームがこんな事になってどうやってなんとかするんですか!
銀行だってもう貸してはくれないわ!」
「それは…」



「もし今日にでも移植出来る事になったらどうするんですか…。
すぐにお金を用意なんて出来ないじゃないですか…そうなったら…そうなったら…」
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「大丈夫だ…大丈夫…」



「私…ルビーがこのまま死ぬなんて耐えられない…」
「当たり前だ…そんな事には絶対にならない…」
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「あなた…お願いです…なんんとかして…なんとかあの子を…」
「和子…」



カタ…
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「監督…」



「亮か…。来てたのか…」
「はい…彼女を紹介しようと思いまして…。今はルビーと遊んでます…」
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「そうか…。今行く…」



「あの…監督…」
「なんだ?」
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「手術代の事なんですが…」



「聞いてたのか…」
「すみません…」
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「はは…心配しなくても大丈夫だから…。親戚にも頼んであるし、なんとかなるさ」
「俺に……俺に助けさせて下さい…」



「なに?」
「俺が残りの足りない分を用意します…」
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「用意するってお前…どんな額が知ってるのか…?」
「ええ、知っています…」



「ありがたいけどな…
けどいくらお前でもどうやって用意するんだ?あんな金額…ポンと出せる額じゃないぞ…」
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「家を売ります。あの家は土地柄もいいし結構な額になります。もうその手配もしました。
それでも足りない場合はもう一つある口座も解約します」
「亮…」



「お願いです…。俺にどうか……助けさせて下さい…」
「すまん…それは出来ない…」
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「監督…」



「例え、お前に借りたとしても返せるあてはない…。
それに…お前にすべてを失わせる訳にはいかないんだ…」
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「だが気持ちだけはもらっとく…。ありが…」



そんな事を言ってる場合ですか!
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いま大事なのはルビーの命です!俺の事はどうでもいい!



「俺は…あなたに助けてもらってここまで来ました…。
そのあなたのためにすべてを無くすのなら構いません。そんな事はどうでもいいんです…」
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「それに、金を返してもらおうとも思ってません。
金はまた稼げます。俺はまだまだ十分やれますから」



「それは…あたなが俺をここまで大きくしてくれたから…」
「亮…」
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「お願いです…」
「俺は…お前に頼ってばかりいるな…」



「昔は俺の方が監督に頼ってばかりいました…。
次は俺が恩返しをする番です…。だから…どうか…」
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「すまん…すまんっ…」



「宮沢さん……ありがとうございます…ありがとうございます!」
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「奥さん…どうか頭をお上げください…」



「さ、俺の彼女を見てくれませんか?あまりにもいい女なんで嫉妬しないで下さいよ!」
「そんなにか?(笑)」
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「ええ!そんなにです!」
「分かった、さっそく見ようじゃないか(笑)」



(亮…お前に一生かかっても返せないほどの借りが出来ちまったな…)
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(ほんとうにすまん…。すまん…)



「はじめまして、中山このみです」
「お~!君が我がヒーロー殿を射止めた姫君だね?亮にはもったいないな~。
考え直すんなら早い方がいいぞ?」
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「そうですか(笑)」
「いや~亮はよくモテはするんだが、どうも真剣になれなくてな~」



「監督!余計な事は言わないで下さい!こう見えても怖いんですから…」
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「はは!亮をビビらせる女性が現れるとはね(笑)」



「パパ、私ね、ホッとしてるの」
「なんでだ?」
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「だって亮お兄ちゃんに誰もお嫁さんが来なかったら可哀想でしょ?私、不憫に思ってたの」
「なんだって?」



「不憫よ、ふ・び・ん。気の毒な人の事をそう言うんでしょ?」
「こいつ~どこからそんな言葉を仕入れて来たんだ?」
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「看護婦さんが喋ってるのを聞いたも~ん」
「こら!(笑)」



「亮さん、気の毒がられてたんですね(笑)」
「ルビーのやつ…後でおしおきだ!」
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「ぷっ!」



「ね、パパ、アイス食べたい!いい子にしてたらか食べてもいいでしょ?」
「いいよ。約束だもんな」
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「じゃ早く買いに行こう!売店までなら歩いても平気でしょ!」
「分かった分かった(笑)」



「亮、ちょっと行ってくる。その辺でくつろいでてくれ」
「はい(笑)ごゆっくりどうぞ♪」
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「このみさん、亮の悪口は後でたっぷりと聞くから」
「はい(笑)」



「あ兄ちゃんとお姉ちゃんの分も買って来るからね!」
「うまいやつ買って来いよ~」
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「まかして!」



「ルビーちゃんって大人ですね…」
「ああ…小さい頃からずっと入院生活なのに文句の一つも言わない子でな…」
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「早くドナーが見つかるといいのに…」
「大丈夫だ…。きっとすぐに見つかるさ…」



「パパ!ママ!早く早く!」
「ルビー!走るな!」
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「平気よ!これぐらい!」



「ルビーは絶対に大丈夫だ…絶対に…」
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(頼む…。どうかあの家族の幸せを奪わないでくれ…)



― 夕方 ―



「あ…」
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バッタリ



「よう!鈴之介じゃねーか!」
「こんにちわ…」
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「なに?買い物?」
「ええ…」



「ちょうどいいや。俺、腹減ってんだよね。せっかく会ったんだ、一緒になんか食いにいかね?」
「いえ、僕は………あ…いや…はい…」
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「なんだよ、どっちなんだよ?」
「行きます…。行かせていただきます…」



「なにがいい?あ~でもお前はお坊ちゃんだからな~高級な物しか食えないとか?」
「そんな事はありません」
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「じゃその辺でハンバーガーでも食うか?」
「ええ、それで結構です」



「残念だったな」
「え?」
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「落ち込んだろ?」
「落ち……そ、そりゃ…落ち…落ち込みましたが……」



「だけど人の心はどうしようもない訳で…」
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「は?」
「心だけはどうしようもないじゃないですか…」



「でも僕は決してあなたをうら…恨んでる…じゃなくて…ぶっとばしたい…
じゃなくて…そうじゃなくて…」ブツブツ…
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「…えーと…とび蹴りを食らわしたい…じゃなくて…
その髪の毛を掴んでぶんぶんと振り回したい…じゃなくて…」ブツブツ…



「何ブツブツ言ってんの?金賞の事だよ」
「え?…あ、ああ…その事ですか…。いえ…それは仕方がない事なので…」
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「まあ、お前はまだ若いんだ。次があるじゃねーか…」
「ええ…」



「ところでゴルゴさん」
「あ?」
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「ゴルゴさんにはいい人がいるのでしょうか?」
「いい人?」



「はい。…その…ゴルゴさんのステ…ステディーの事です…」
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「ああ、残念ながら、いねーいねー。欲しいけどさ、これが中々な~。
この間もナンパしてベットまで連れ込んだんだけどよ、ありゃダメだわ~」
「ベット…?」



「ああ。結構簡単につかまってよ~ラッキーって思ったんだけどな(笑)
んでラブホまで行ったんだよ。あ、ラブホって分かる?男と女が『何』するところ」
「…『何?』」
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「だ・か・ら~エッチな事をするとこだよ!」
「エッチ…」



「その女がよ~ビンゴとか言い出すんだよ…。まいったぜ…」
「ビンゴ…?」
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「だから~、俺がさわさわした所がズキュンと来てビンゴって事だよ」
「…ズキュン…」



「あーあ…途中まではよかったんだけどな~」
「ゴ、ゴルゴさんは見知らぬ女性とそんないかがわしい所へ…」
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「まあ、いかがわしいっちゃいかがわしいけどよ…。
てかお前が言うとスゲーいかがわしいように聞こえるね…」



「けどさ、最近はそうでもないぜ。結構おしゃれでカラオケまであったりすんだぜ?
ったく…ラブホまで来てカラオケってか?」
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「あれだな、テクに自信がねー男がとりあえずカラオケでも…って感じだよな(笑)
ま、俺はテクに自信があっからそんなもんいらねーけどな~」



ガタっ
ゴ、ゴルゴさん!
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あ、あなたと言う人は!!!!!



「なに、いきなり…」
「あなたはそんな事をしてはいけません!
あなたにはこれから、とってとってもいい人(沙織)が待っているのですから!」
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「は?」



「いいですか!もう二度と!そんな事をしてはいけません!
ちゃんと身を清めていい人(沙織)との未来に備えて下さい!」
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「身を清める?意味分かんねー…」



「ぼ、僕は今回の事には目をギュッとつぶります!」
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「ええ、ええ、誰にも言いませんとも!
言ったらあなたのいい人(沙織)が傷ついてしまう!そんな事はしちゃダメだ!」



「だから何の話だよ…」
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「も、もう…さわさわとか…エッチとか…ズキュンとか…ぬ…濡れ濡れとか…
そんな事は言ってはいけないしやってもいけません!分かりましたか?!」



「…濡れ濡れ…俺…それは言ってないけど…」
「分かりましたね!?」
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「てかお前…意外とドスケベなんじゃ…?」



「ぼ、僕はこれで帰ります!不愉快だ!」
「おい!」
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「失礼します!」



「何あれ…」
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「…って言うか…俺のいい人って何?」



(沙織さんっ!大丈夫です、僕がちゃんと言い聞かせましたからね!
彼はもう二度とそんな事はしませんよ!)
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(そうさ…さわさわとか…ズキュンとか…濡れ濡れなんて…そんな事……そん…な事言っちゃ…)



(ダメ…)
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つーーーーーーーーーっ



― 亮の自宅 ―



「ところでお嬢さん、俺、もう少しで一文無しになる。俺を養ってくれる?」
「う~ん…どうしようかな…」
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「てめーこの間言ってた事と違うじゃねーか」
クスクス…



「でもマジで。かなり貧乏になる。悪いな…」
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「いいえ…平気です。
でもチームはまだあるんですよね?だったらまだ分からないじゃないですか」



「それがな…。チームはあるけどメンバーのほとんどの移籍が来まっちまったんだ…。
残ってるのは俺とゴルゴと後2、3人ってとこだな…」
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「そうなんですか…」



「とりあえずルビーの手術を見てから動こうと思ってる。
ひょっとしたらジーンのところに行くことになるかも知れない」
「え?じゃサンセットバレーに?」
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「ああ。向こうの監督からはすでにオファーがきてるんだ」



「なんだ!じゃ何も心配する事ないじゃないですか!」
「俺が心配してるのは君のこと」
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「え?私の?どうしてです?」



「君はこの町に絵の勉強に来てるんだろ?学校だってあるだろうし。
この町を離れる訳には行かないんじゃないのか?」
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「あ、そっか…」



「だろ…?」
「そう…ですよね…」
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「それともなに?俺についてきてくれる?」
「え…」



「俺と一緒にサンセットバレーへ…来てくれる?」
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「…亮さん…」



「な~んてな…。うっそ。冗談」
「冗談なんですか?」
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「え?」
「冗談なんですか?」



「いや…けっこうマジ…」
「じゃ行きます」
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「は?」
「行きます。どこへでも」



「マジで?」
「はい。絵はどこでも出来るし。行きます、一緒に。
だってピカピカした物をプレゼントしてくれるって言いましたよね?」
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「はい…言いました…」
「それをもらわなくっちゃ!」



「ぷっ!」
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「でしょ?」
「ああ…そうだな(笑)」



「おいで」
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「あ…」



「本当にそうだな…。君との約束を守らなきゃな…」
「そうですよ(笑)」
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「よかった…」
「え?何がです?」



「君に出会えてよかった…」
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「亮さん…」
「なんでこんな宝物がすぐ側にいる事に気づかなかったかな…」



クスクス…それはね…」
「それは?」
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「まだ磨いてなかったからです(笑)」
「いつ磨いたんだよ?(笑)」



「亮さんに出会って磨かれたんです…。いつの間にかピカピカ光ってた…。
って普通、自分で光ってるとか言いますかね?(笑)」
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「言わない(笑)」
「もう!」



「……愛してる…」
「……やだ…」
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「何が?」
「だって…心臓がドキドキしてきちゃった…」



「君を愛してる…」
「倒れそう…」
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「愛してる…」
「もうだめ…」



「普通、私も…とか言わない?」
「無理…もうバクバクしちゃって…」
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「言えよ(笑)」
「無理…。部屋が明るすぎる…」



「なんだよそれ(笑)」
「………いしてます…」
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「…ん?」
「…あなたを………愛してます…」



「もう一度…」
「だから無理…」
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「無理じゃない…」
「無理なの…」



「よし。ベットの中で聞く。言うまで苛めるかならな」
「やだ~」
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「やだじゃない。スケベなお兄ちゃんとニャンニャンしよ~ね♪」
「やだぁ~!(笑)」



「あなた…本当に宮沢さんにはなんとお礼をしたらいいのか…」
「そうだな…。でも今はルビーの事だけ考えよう。亮にはいずれちゃんとするつもりだ…」
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「でも…どんなにお礼しても足りないわね…」
「ああ…」



「だけどよかった…。本当によかった…」
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「後はドナーさえ出れば…」



「…マ…マ…」
「あら、どうしたの?お腹でもすいた?」
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「…る……し…」
「え…」



「マ…マ………くるし……の…」
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「はあ…はあ…」



「ルビー!あなた!先生を呼んで!」
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「分かった!」



「…マ…はあ…はあ…」
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「ルビー!しっかりしなさい!ルビー!」



「お母さん、外へ出てて下さい!」
「ルビー!」
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「和子…出るんだ………和子!」
「ルビー!」



― 数時間後 ―



カチャ…
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「先生…」



「とりあえずは落ち着きました…」
「あ、ありがとうございます!」
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「どうぞ…側についてあげて下さい…」
「はい…」



「先生…」
「ルビーちゃんはとてもよく頑張っています。一刻も早くドナーの順番が来る事を祈りましょう…」
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「ええ…」



「では私はこれで…」
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「ありがとうございました…」



「………」
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「ルビー…」



ドサッ
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(…何度……苦しめばいいんだ…)



(…何度…娘を苦しめたら気が済むんだっ!)
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カタ…



「………」
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「こんばんわ…」



「お嬢様…」
「ごきげんよう…」
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「どうしてここへ…」
「今日はあなたに提案があって来たのよ…」



「提案…?」
「ええ…」
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「…チームの事ですか…。今更あなたに言われても遅すぎます…。
チームはもう全滅だ…。金持ちお嬢様の気まぐれですべてお終いだ…」



「あら…でもまだ間に合うものがあるんじゃなくて?私はそう思ったからここへ来たのよ…」
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「え…」
「あなたの娘さんを助けるための提案よ…」



「…何の事だ?」
「私と取引なんて…どうかしら…?」
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「取引…?」
「そう…取引よ…。あなた…娘さんの手術代が欲しくない…?」



「何が言いたいんだ…」
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「だから取引よ…。…あなたに手術代を用意する代わり…」



ガタっ
「どう言うつもりだ?!金と引き換えに何を求めてる?!」
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「分かってるでしょ?」
「いいや、分からないね」



「嘘よ…。亮との事…知ってるでしょ?
私、彼とやり直したいの。そのためだったら何だってするつもりよ」
「君はやはりお嬢さんだな…。考えが甘い…」
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「そうかしら…?」



「俺が金と引き換えに君の用件を聞くとでも?
俺が亮を説得して君とやりなおすよう言うとでも思ってるのか?冗談じゃない!」
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「私も冗談じゃないのよ…」



「残念だったね、お嬢さん。俺はいくら金を積まれても断る」
「あら…でも今はお金が必要なんじゃなくて?」
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「必要だとも。けれどあいにくその心配はいらないんだ。金ならある。
君の計画は失敗に終わったと言う事だよ」
「あら…そうだったの…。きっと亮が用立てたのね…」



「はは…残念だったな。君は亮を甘く見過すぎてる」
「そうね…そうかも知れないわ…。でも…あなたも私を甘く見過ぎてるわ」
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「どう言う事だ…?」
「うふふ…」



「とにかく帰ってくれないか…。今更君と話す事など何もないはずだ」
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「お金だけじゃないのよ…私のプレゼントは…。
あなたが今一番欲しいものをあげると言ってるの…。とても…素敵なプレゼントよ…」
「何を言ってるんだ…?」




「心臓」
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「…え?」



「心臓よ」
「心臓…?」
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「ええ…心臓…。欲しくない?」
「どういう事だ…」



「あなたが手を貸してくれたらすぐにでも移植手術が出来るよう手配するわ…」
「手術…?」
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「そう…。すぐにでも」
「だがそんな事は出来るわけ…」



私を誰だと思ってるの?二宮家の人間よ!
裏に手を回すことぐらい出来ないと思って?!

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「まさか…」
「現にもう…手は回してあるわ…」



「けれどそんな事は違法だ…」
「ええ、いけない事ね…。けれど娘さんを助けたいでしょ?」
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「…あんたって人は…」
「あら…やっぱりこれもダメだったかしら?…そう…残念ね…。
私もやっぱり甘かったわね…。それじゃ今のは聞かなかった事にして下さらない?」



「失礼するわ」
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「あ…」



(…まさか…出来るのか?そんな事が…。…だが…もし出来たとしたら…)
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「ルビー…」



「………」
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「………ってくれ……」



「待って…」
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「待ってくれ!」





続き、第27話へ 「やっぱりお似合い?」
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